島本 理佳 RIKA SHIMAMOTO

東11番札所吉見観音安楽寺寺庭婦人
裏千家茶道準教授

64年埼玉県出身。
裏千家茶道専門学校
大正大学大学院臨床心理学専攻を卒業し、
現在坂東11番札安楽寺の寺庭婦人を務めながら自坊に茶道教室をひらいている。




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Message to MVP(2014年)

 福定さんと私は「さんちゃん!」「リカちゃん!」とお互いを呼び合う仲良しである。20数年前「茶美会」というイベントの運営で出会ったさんちゃんは、黒のスーツに身をかため、危機的状況に冷静に優雅に対処していた。
全てを受け入れる覚悟をしているかのようにゆっくり歩く姿に、私は視線を合わせることも声をかけることも出来なかった。格好良かった!
 今が格好悪い訳では決してない。当時が銀であるとしたら、今は燻し銀…であろうか。人間としての深さを感じるのである。
その深さはどこからきているのか。年を重ね経験を積んできたことも理由になるが、誠心誠意アフガニスタン支援活動に邁進しているからなのではないか。私はさんちゃんの支援活動に心からエールを送りたい。
 さんちゃんからアフガニスタンの絨毯を紹介していただいたて、まずもって私が心奪われたのは、その「赤」色だった。鮮やかで、濃く、深い赤色。やすらぎ与えてくれる赤。祈りのために跪きたくなるような赤。
私の手は自然に赤色の伝統的なデザインの、しかも大きめのものを選んでいた。



以来年を重ねる毎に枚数を増やし、自坊本堂、薬師堂、客殿に「赤」色はその存在を確かなものにしている。私…ひょっとしたら、アフガン絨毯のコレクターになってしまうかも!?
 アフガン絨毯の魅力は、その醸し出す色や織りそのものにあることはもちろんであるが、周知のように厳しい状況下であっても前向きに生きて行こうとするアフガンの人々の手仕事にもあると私は思う。
恵まれた環境にある私たちには到底考えられない厳しい状況下、彼らの強さはどこにあるのだろうか。
私だったらうつや不安になり、立ち直れないだろう。しかし、彼らは困難にめげず、元気で、明るい。この前向きに生を進めている人々の手から生れる絨毯を守っていきたい。心から敬意を込めて。
 さんちゃんとリカちゃんは、これからも兄妹のように仲良しであり続けるでしょう。日野さんも同じです。MVPを基に素敵なコミュニティを得たことに感謝しつつ、遠いアフガニスタンを思う。
空は青く美しいのだろうな〜。戦争よ、治まれ。などとつぶやき、私は今日も絨毯に磨きをかけている。